失敗しないベランダのウレタン防水

ウレタン防水通気緩衝工法の詳細な工程

以前からベランダの雨漏りが酷いので、雨漏り補修でホームページからお問合せ頂いて今回ベランダ防水を施工させて頂きました。

原因は2か所ある排水ドレンで、金属の箱型のドレンとモルタルの接合部に隙間が空いている事と、入り隅や平場にあるクラックも酷い為、今回ウレタン防水通気緩衝工法で施工する事になりました。

防水工事前のベランダ

施工前のベランダです。

排水ドレンが腐食しモルタルとの接合部に浮きが出ています。

又、土間にもクラックがあり、この2ヵ所から雨水が侵入していました。

特にドレン部からの侵入が酷く、ベランダ上裏のモルタルが剥がれ落ちる位でした。

排水ドレン

排水ドレン

雨漏りで天井剥離

ベランダ土間クラック

室外機吊り下げ

施工前に先ずベランダの室外機を吊り下げます。

現場により足場に吊り下げたり、架台に乗せる場合もありますが、室外機の下も防水する為必要な工程です。

又、室外機以外にも洗濯物の物干し台や植木鉢等の物があれば前もって移動します。

移動前の室外機

移動後の室外機

室外機を元の場所に移動

防水工事完成

排水ドレンの斫り

排水ドレンの斫りです。

ベランダや屋上からの雨漏りの場合7割以上がこの排水ドレンが原因で、ここを改修しないと雨漏りを止める事は出来ません。

今回の排水ドレンの口径が細く、改修用のドレンを入れる事が出来ない為、口径を広げる為に廻りを斫っています。

細い口径に無理やり改修用の排水ドレンを入れた場合、排水能力が低下し大雨時など雨水であふれる場合がある為、必要に応じてこのような工程も必要になります。

排水ドレン

ドレン斫り

ドレン斫り

斫り後のドレン

改修用ドレンの取り付け

十分に口径を広げた後改修用のドレンを取り付けます。

ツバ部分は鉛製なので現場で施工部に合わせて容易に加工が出来、ホース部は蛇腹になっているので取り付け後は、外部の集水器内に入り込むような形になります。

改修用ドレン

改修用ドレン取り付け

コーキング

メッシュシート強化

取り付け完了

改修用ドレンの外部

改修用ドレン施工後

ベランダウレタン防水通気緩衝工法完工後の排水ドレンです。

改修用のドレンを施工する事で土間外部の集水器まで一体になって雨水が排出されるので、これで今後雨漏りの心配は無くなりました。

防水完了後の排水ドレン

防水完了後の排水ドレン

下地処理

次の工程は、旧塗膜の浮いた箇所の撤去後左官しごきや、クラック部などのシーリング施工です。

左官しごき

左官しごき

シーリング

シーリング

プライマー塗布

次の工程は、通気シートと素地の密着性を高める為のプライマー塗布です。

立ち上がりや土間にタップリと塗布します。

立ち上りプライマー塗布

平場プライマー塗布

プライマー塗布後

プライマー塗布後

通気緩衝シート貼り込み

続いて平場に通気緩衝シートの貼り込みです。

通気緩衝シートを張りこむ事で、建物内部から上がって来た湿気が緩衝シート内部を通って脱気筒から湿気が排出されることで、塗膜の浮きを防ぐことが出来、振動などで引き起こされるクラックから防水層を守ってくれます。

又、シートの端部が捲れ上がらないようにジョイントテープでキッチリと貼り付けます。

通気緩衝シート貼り込み

通気緩衝シート貼り込み

ジョイントテープ

ジョイントテープ

通気緩衝シート完了

通気緩衝シート完了

脱気筒取り付け

続いてステンレス製の脱気筒の取り付けです。

この脱気筒から湿気が排出されることで塗膜の浮きを防いでくれます。

通常ドレンから離れた勾配の最も高い所に設置します。

通気緩衝シートに切り込み

通気緩衝シートに切り込み

脱気筒取り付け

ジョイントテープ

脱気筒取り付け完了

施工後の脱気筒

立ち上がりにメッシュシート、ウレタン塗布

続いて立ち上がり部にメッシュシートを貼りながらウレタンを塗布していきます。

メッシュシートを貼る事で入り隅や立ち上がり部にクラックが入りにくくなります。

立ち上がり部のウレタン塗布は2回塗布します。

立ち上がりウレタン塗布

立ち上がりウレタン塗布

立ち上がりウレタン塗布

立ち上がりウレタン塗布

平場ウレタン塗布

続いて平場に1回目のウレタン塗布です。

平場には流し込むように、厚めにウレタンを塗布します。

平場も立ち上がりと同じように2回塗布します。

ウレタン流し込み

ウレタン塗布

ウレタン流し込み

ウレタン塗布

平場1回目塗布後

平場1回目塗布後

立ち上がりに2回目のウレタン塗布

立ち上がり部に2回目のウレタン塗布です。

細部には刷毛を使って、広い部分はローラーを使ってキッチリとウレタンを塗布します。

立ち上がり部のウレタンは、立ち上がり用の粘度の高いウレタンと平場用のウレタンを1:1で混合し、垂れ落ちないようにして塗布します。

立ち上がりウレタン塗布

立ち上がりウレタン塗布

立ち上がりウレタン塗布

立ち上がりウレタン塗布

平場ウレタン2回目の塗布

続いて平場に2回目のウレタン塗布です。

1回目と同様にウレタンを流し込み、厚みを付けて塗布します。

ウレタン流し込み

ウレタン塗布

ウレタン流し込み

ウレタン塗布

平場1回目塗布後

平場1回目塗布後

トップコート

最後の工程です。

平場と立ち上がりの防水層のウレタンを保護するトップコートです。

ウレタンは紫外線に弱い為、トップコートが無くなると防水層のウレタンが傷むため、トップコートは5年毎の改修が推奨されています。

トップコート

トップコート

トップコート

トップコート

トップコート

トップコート

ベランダウレタン通気緩衝工法完工

ベランダウレタン防水通気緩衝工法完工写真です。

ベランダ防水にもいろいろな工法があり、単純にウレタンを塗布するだけの防水から、今回解説した通気工法など状態に合った工法を選択する事が重要になります。

特に雨漏りしているベランダには、ドレンの改修が出来、クラックに強い通気緩衝工法がお勧めです。

雨漏りの散水調査や防水工事

雨漏り散水調査や防水工事

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