サイディングのシーリングの劣化部の補修の工程

サイディングに引っ張られるように、シーリングの中央付近で完全に切れています。

原因として経年劣化や施工時のシールが十分に厚みを付けた施工がなされていなかった事が想像出来ます。

サイディング外壁からシーリングが完全に切り離された状態です。

サイディングの目地はワーキングジョイントといわれる位動きの大変大きな場所になります。

サイディングは常に膨張と収縮を繰り返し、又、捻じれや振動などを緩衝する部位になる為シール部の経年劣化の初期症状でこのような剥離が起きます。

シーリングの欠落は、経年劣化で最も悪い状態です。

シーリングが完全に硬化してしまい、降雨時などはサイディングの裏側にまで雨水が廻り吸水と乾燥を繰り返す事でサイディングの反りなどにもつながります。

又、ボンドブレーカーも剝き出しになる為、紫外線に当たり剥がれ落ちる為、改修時には新たにボンドブレーカーを貼る必要があります。

先ず、最初の工程はエアコンの化粧カバーの脱着です。

特に外壁の横に這っているカバーは、目地のシーリングに絡んでいることが多く、一度カバーを取り外さないと目地の施工が出来ない為取り外します。

塗装が終わったタイミングで取り付けます。

目地部の劣化した古いシーリングを撤去します。

カッターで両端に切り込みを入れるとキッチリと2面接着で仕上げているシールはラジオペンチなどで簡単に剥がし取れます。

内側に金属のハットジョイナーがあるので、カッターを入れても透湿性防水シートを傷つける事はありません。

目地部のシーリングは全て撤去し打ち替えで施工します。

サッシ廻りのシーリングは、新築時の施工で写真のようにバックアップ材でシーリングの厚みが２mm程度しか厚みがない場合がよくあります。

現況のシーリングを撤去し、目地と同じように打ち替えをしたとしても同じように2ｍｍ程度の厚みを付けた施工では耐候性に問題が出る為、三角シールで厚みを十分に確保した施工を提案しています。

経年劣化したシーリング部から雨水が内部に廻り、防水加工がされていない裏側から吸水と乾燥を繰り返す事で浮いたり反ったりする場合があります。

この場合ビスを打ち込んで浮きを抑え込んでからシールの改修をします。

経年劣化で欠落したシーリング部や撤去時にボンドブレーカーも写真のように剥がれてしまう場合があります。

見た目は青く薄いビニールテープですが実は大変重要な役割があります。

この青いテープの部分はシーリング材が密着しないように（2面接着で仕上がる様に）貼ってあります。

シーリングの施工部以外に材料が付着しないように、専用のマスキングテープなどで養生します。

マスキングテープが貼ってある箇所は全てシーリングを施工する箇所です。

マスキングテープは色によって粘着性や素材が変わり、施工する素地（モルタルやサッシ、サイディングなど）によって色を変えます。

プライマーはシーリング材と素地の密着性を高める接着剤の役割をします。

プライマー未施工でや塗布量不足のシーリング改修は早期の剥離などのトラブルに繋がる場合があります。

又、プライマーはシーリング材にあったプライマーを必ず使用します。

シーリング材を専用のガンで目地や窓廻りなどに充填します。

窓廻りなどは特に厚みを付けて充填します。

シーリング材を充填する時は内部に空気が入らないように細心の注意をしながら充填します。

弊社ではサイディング外壁のシーリング材は、オートンイクシードやオートンサイディングシーラントをよく使用しています。

次の工程は充填したシーリング材を丁寧に均します。

専用のヘラやバッカーを使い数回に分けてならします。最終の仕上げの為、均し方が雑だと段差などが出来る為塗装にも影響が出ます。